留学の理想と現実。
アメリカに留学している
大学3年生の有希ちゃんからの、
ほっかほっかの留学体験記。
どうやら留学って思った以上にたいへんみたい。
インディアナからのレポートです。

- vol.2 -

アメリカ社会で「生きる」



今日、思いがけず暇になったので、1人で図書館の
AVルームでビデオ見た。

初めは最新作を見よう、
と思っていたけど、ふと目についたのが
黒澤明の「生きる」。

こっちでも黒澤監督の死はちょっとした
ニュースになったにもかかわらず
私は黒澤映画を見たことがなかったので挑戦してみる事にした。
映画は当たり前だけど日本語。
字幕は英語。私は字幕を中心に見て、
日本語を聞き流す感じで見ていたが意外と勉強になった。
それもよかったが、何より内容に感動した。
思わず1人で泣いてしまったほど。

無気力な主人公が自分の余命を知ることにより、
自分の存在意義を見出そうと「生き」始める。
私の置かれている状況とは全く違うが、なにか共感を覚えた。

私も1年間、という期限付きの留学。
ぼーっと過ごしていても、
勉強に打ち込んでも一年は確実に過ぎる。
それなら、もう既に8ヶ月しかないが、
毎日を有意義に「生き」た方が絶対にいい。

この映画を契機に、
生きることについて考えることが出来た。
こんな日があってもいいかな、と思った。
最後に、黒澤監督有り難う。


1998-10-15-MON



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