「思い出」ではなくて。

Vol.8
- 日常が日常でなくなるとき -


卒業まであと少し。
卒業旅行の申込みも済ませました。

最近、大学へ行くたびに
“あと何回学校来れるのかな”って思って、
感傷的になってしまう。

4年間はあっという間だった。ほんとに。
仲のいい友達と話をしていると、
やっぱり4年間友達だけあって、その子のこともいろいろ知ってるし、
自分のこともいろいろ知ってもらってて、
共通の思い出も多いことに気づいて
改めて、知り合って4年経っちゃうんだなぁって思うのです。

1年生の時、かっこいいなぁって思ったクラスの男の子と
今ではメールをやりとりするまでになって、
はじめは「かっこいいー」って外見しか知らなかったのに、
今はどういう人なのかってことも、前より知ってて、
わたしのことも、どのサッカーチームが好きか、とか
誕生日とか、そういうことまで知ってもらうこともできて、
それもまた、月日が経ったことを感じさせます。

大好きだった学校の木が、
もう全部葉っぱ落ちちゃいました。
ゴールデンウィークが終わったとき、久しぶりに学校へ行って
まぶしいほどの緑で、初夏を感じたり、(わたしの学校は田舎)
紅葉して、秋だなぁって思ったり、
そんなことは毎年のことで、当たり前だったのに、
来年はもう見れない、当たり前じゃなくなっちゃう。

すごくさみしい。

毎年、テスト早く終わって
休みになんないかなーって思ってたけど、
今年は全然思わない。
ずっと授業あっても、いい。

学校行って、友達に「おはよう」って言うのもあと少し。
卒業したら、バラバラだもんね。

そんなこと思ってたら、
普通にしてたこと、学食でゴハン食べるとか
生協で本を買うとか、授業受けるとか、
友達としゃべる、図書館で寝る…
そんなことが、すごく貴重に思えてきて。

だから、今はいっぱい学校にいたい。

日常が日常でなくなるのって、
なんだか、切ないね。


1999-12-14-TUE




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