合コンの社会学

Vol.2
-合コンで一番ドキドキすること-


合コンにいって一番スリリングな瞬間とは
いつであろうか?
かわいいゆみちゃんと王様ゲームでなんかしちゃうこと
であろうか?
それともお姉さんタイプのゆきえさんの電話番号
を聞き出すときであろうか?
いんや違う。

合コンでいちばんスリリングな瞬間、それは「会う前」である。

7時半に新宿アルタ前で待ち合わせ。
男どもはみんな10分まえには勢揃い。

「まだかな〜」
「おい。あれじゃないの?あの3人組み。」
「マジで?めっちゃ けばいやん。」
「おれあれやったら帰るで。」
「だってどう見たってあれは『待ち合わせ』の顔だよ〜」
不安。
とっても不安。
心配なんかしたって何にも変わりゃしないのに。
自分の体が自分から10センチぐらい浮いたような
なんとも落着かない状態。

待ち合わせの時間になった。もういつ現れてもおかしくない。

「おまたせ〜」

背後から女の子の声がした。

「ごめんね〜。まったぁ?」

男と女の幹事同士が話し始める。
ゲイムのホイッスルはならされた。
あとはつっぱしるも、スロースタートをきるも
かってに転ぶのもおのおのの自由。

気が付いたらあっという間にゲイムは終わっているのだ。

それが合コン。



1998-10-31-TUE



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