だいこんぎり。


- vol.7 -

-におい-




「〜をしているのに、その反対になる」
について考えるはずだったんだけど、あんまり思い付かないので
今日はとっても興味のある「出版界」について考えてみました。


出版界は今、そうとう不況なんだそうだ。
11月1日の新聞には名門の中央公論社が
負債をかかえ、読売の傘下に入るということが
書いてあった。
なんで本が売れないんだろう?少なくとも僕が
本や雑誌を買う金額は年々増えているし、
魅力的な本がどんどん出てるから
「不況」だという実感がわかない。
インターネットなどの「電子メディア」の
台頭なのだろうか?だとするとこの「賞味期限」
も出版界の「不況」に一役かっちゃっているのだろうか?
なーんて心配するくらいになりたいもんですなぁ社長。

先日、ある雑誌のライターのひとと
電子メディアじゃなくていわゆる
「本の魅力」ってなんだろうって話した
ことがあるんだけど、それは「におい」だろって言ってた。
あの新刊本をあけたときの独特のインクのにおい。
「うん、あれは確かにイイですね。」(ぼく)
「なんかわくわくするんだよね。
あの匂いかぐとさ。」


これからは僕らが今想像している以上に
うーんと「電子メディア」が台頭してくると思うし、
コストの面とか考えてもそれは避けられないことだと思う。
げんに僕だって、毎日のように電話代を気にしながら
「電子メディア」にお世話になっている。
でも!あの「本」の独特の「におい」とか「てざわり」
「重み」。
その良さもたとえ「本」が少なくなっても脈々と
のこっていくんだろうな。
なんて半分期待をこめて
「本大好き」の僕は思ったりするのである。


1998-11-08-MON



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